ワタミの介護トップ > ご入居者様ストーリー > 受付係はご入居者様 自分の役割がある生活を

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2011年10月、レストヴィラ戸塚に入居されていた白山明子様が病院での治療を終えて退院していらっしゃった時には寝たきりの状態でした。食事は口から摂ることはできず、胃ろうを造設し、経管栄養(チューブで栄養を直接流し込む形で栄養補給をする方法)を行っていました。退院後はお体の状態も回復され、歩行もできるようになりましたが、アルツハイマー型認知症を患っていらっしゃり、「帰る」と立ち上がり、自宅に帰ろうとされることが頻繁に発生していました。
〝役割をもつことの重要性〟
「なんとか口から食事を召し上がっていただけないか」そう考えたスタッフは本部所属のST(言語聴覚士)と相談。筋力が落ちていることもあり、すぐに口から食事を摂れるようになるのは難しいため、リハビリテーションを開始することになりました。白山様との会話を通して、ご本人の過去の仕事内容や、園芸が趣味であったことを詳しくうかがいました。自分の役割を持っていただくことで、認知症の症状の緩和につながるケースは多くあります。白山様が昔、家業の事務の手伝いをなさっていたことを知ったスタッフは、ご家族様に相談した上で、白山様に「ホームの事務所のお手伝い」をお願いし、お客様の出迎えや、花瓶の水替え、掃除などをやっていただくことにしました。継続して行っていただいていることで、周囲のスタッフとのコミュニケーションもとれ、また、やり甲斐をもっていただいているためか、「帰る」といった発言や行動は次第になくなっていきました。
〝外出の機会と食事への意欲〟
2012年2月からは、口からの食事ができるようになるための嚥下造影検査を開始。診断に基づき、ゼリーやヨーグルトなどを1日1回少量ずつ召し上がっていただくようにしました。定期的に検査のために通院されている中で、白山様は外出が非常にお好きだということがわかり、ホームで開催している、「ワタミ号」での外出レクリエーションにもご参加いただくようにしました。初めての飲食店への外出で、ケーキ屋さんへいらっしゃった際、白山様はショーウィンドーまで歩かれ、ご自分でチョコレートムースを選んで召し上がりました。そしてご自分からコーヒーカップにも手を伸ばされました。退院されて以降、こういった行動を取られたことはなかったため、スタッフは、白山様が飲みたい、という意欲を持たれたのだ、と感じることができました。
〝すべての食事を口から摂っていただけるように〟
2013年1月からは、3食全てをソフト食の状態で、口から召し上がっていただけるようになりました。スタッフが声をおかけすると、「美味しいわね」とおっしゃりながら、一口ずつ召し上がります。
担当の浦谷ケアマネジャーは、こう話します。「白山様に関わらせていただくことで、白山様ができることやホームで生活をする中での役割=新しい生き甲斐を見出すことができました。深くご入居者様に関わることで、ご入居者様の可能性を見つけ、ご自分らしく生きていただくことができるのだと実感しました。」
白山様は、今もレストヴィラ戸塚の「受付係」として、ご入居者様、スタッフをはじめ来訪される方に笑顔で接してくださっています。
お一人おひとりがご自分らしく暮らしていただけるよう、これからもスタッフ全員で取り組んでまいります。